石田 和哉
19日の米国市場はFRBによる利下げ観測が遠のいた事、中東での紛争拡大、イスラエルによるイラク攻撃とその報復の連鎖などが重石となり、上値の重い展開、売りの強い週となった。
18日に決算発表となったネットフリックスは第1四半期の新規会員数が2四半期連続で市場予想を上回ったものの、売り上げ見通しが市場予想を下回った事で9%の下落となり、市場の重石の一因ともなった。
ホライゾン・インベストメンツのリサーチ&クオンツ戦略責任者、マイク・ディクソン氏は「利下げ期待が市場から退出し続けている。データを見る限り、利下げすべきというものが何もないからだ」と述べるなどしている。
(米ダウ平均推移)
(Reutersより)
4月4週の注目ポイント(経済指標)
時間表記:日本時間
4月23日(火)
23:00 米国 3月新築住宅販売件数(年率換算件数)
23:00 米国 3月新築住宅販売件数(前月比)
4月25日(木)
21:30 米国 1-3月期四半期実質国内総生産(GDP、速報値)(前期比年率)
4月26日(金)
--:-- 日本 日銀金融政策決定会合、終了後政策金利発表
--:-- 日本 日銀展望レポート
15:30 日本 植田和男日銀総裁、定例記者会見
21:30 米国 3月個人消費支出(PCEデフレーター)(前年同月比)
21:30 米国 3月個人消費支出(PCEコア・デフレーター、食品・エネルギー除く)(前月比)
21:30 米国 3月個人消費支出(PCEコア・デフレーター、食品・エネルギー除く)(前年同月比)
日米市場
日本市場は大きく値を下げる展開となっている。
3月22日の高値から実に3,000円以上の下落となっており、日経平均4万円台に戻す事は夢のまた夢といったところとなっている。
3ヶ月線をも割り込んだことで6ヶ月線との接触、本格的な調整となった可能性がある。
企業決算の上方修正が行われるのかどうか?次第となっているが、歴史的な円安や中東情勢の悪化による原油価格の高騰など難しい状況となっている。
米国市場が下落を一旦は押しとどめる動きとなった事を一筋の光明として展開に期待したいところでもある。
(日経平均推移)
(Reutersより)
欧州市場
英国市場は上昇する展開となった。
英国中央銀行のラムスデン副総裁がハト派的な見解を示したことで年内の利下げ開始への観測が強くなり、英国市場は上昇する展開となった。
ラムスデン氏は19日、今後3年間のインフレ率は英中銀が目標とする2%近辺で推移するとの見方を示した。英中銀では、2024年後半に拡大すると予測していた。
欧州市場は反対に反落する展開となっており、中東情勢の展開に対する不安感なども市場の重石となる形となっている。
(英FTSE推移)
(Reutersより)
今週の為替(AUD/CAD)
AUD/CADの日足を解説したい。
AUD/CADの日足では青枠で囲んだレンジ相場での展開となっている。
23年1月より9月までの下降トレンドからの戻りがレンジ相場に転換した形となっており青線での高値安値と下降トレンドからの戻りも一致している。
意識された形、戻しもすでに意識されていると見てもよいことから、ここからはレンジ相場抜けでのトレンド発生を見て行きたい所だ。