1つのマーケットに専念する

トレードで成功するには、高い集中力と高いスキルが必要となります。数多くのマーケットと数多くの戦略がある一方、少ない戦略を用いて1つのマーケットに専念する方が、実は成功の可能性はぐんと高まります。1つのマーケットに専念することは、新たなマーケット開拓や、新しい戦略を試していくもののように楽しいものではないかもしれません。マーケットを絞り、そのマーケットの専門家になるには時間がかかりますし、同じことだけを繰り返していくため退屈かもしれませんが、トレードを改善するには最善の方法です。 

トレードは競争をするビジネスです。他のビジネスと同様、スキルが最も高い人が成功します。マーケットはそれぞれ活発な動きをする時間帯が異なり、値動きのパターンも異なります。また、影響するニュースも異なります。このようにマーケットによって個性があるため、複数のマーケットでトレードすることはとても難しく、そのマーケットに精通しているトレーダーのもとへ利益は流れ込んでいきます。プロトレーダーも例外ではなく、得意とするマーケットに専念することで利益を上げ続けています。

スキルを上げるために

少数のマーケットといくつかの戦略に専念するに連れ、結果は向上していきます。最初の頃は1つのマーケットに専念することをお勧めします。そのマーケットで安定して利益を得られるようになってから2つ目マーケットへと拡大していき、最大でも3つ以内のマーケットに専念することが望ましいです。

例えば、USDJPYはアジア時間のトレードに適したマーケットですが、ヨーロッパ時間ではGBPUSDの方がより活発になるため、トレード機会に恵まれます。戦略では、EURUSDのようなボラティリティが小さく静かなマーケットの場合、逆張り戦略が最善です。一方、GBPUSDのような活発なマーケットでは順張り戦略が適しています。

様々なマーケットや戦略の研究と実践を繰り返し、トレード結果の分析を重ねることで、どのマーケット、どの戦略に焦点を当てるべきかが理解できるようになります。様々なトレード方法がありますが、トレードで成功していくためには、自分に適したマーケットと戦略を見つける必要があります。成功しているトレーダーの真似をしても稼げないのは、自分に最適化するという作業をしていないことが理由に挙げられます。このように成功トレーダーになるには分析と改善を地道に繰り返していくことが不可欠となります。

1つのマーケットに専念していくと、その分野での経験が長年蓄積されていくため、どんな時にどの戦略が効果的で何が機能しないのかの理解が一層深まります。こうした経験はマーケットが変化した時の戦略変更に役立ち、新たなマーケット状況に適応するトレード戦略を構築するまでの間、損失を最小限に抑えることを可能とします。全てのトレードをトレード記録に残してスキル向上に役立てていきましょう。

分析すべきこと

- 優位性のある時間帯の確認

- マーケット毎の収益性の比較

- 戦略毎のトレード結果を分析

- マーケットを見てマーケット理解に役立つメモを記す

専門家になるには時間がかかりますが、長期的にはトレードで利益を上げられるようになり、ストレスが少なくなります。また、専門家は収益性の高いトレードを見つけるため、毎日何をすべきかを正確に把握しています。専門家はマーケットから利益を得るチャンスを静かに待ち、マーケットがひとたび変化すれば、戦略を順応させ、他のトレーダーが大きな損失を経験する場面で利益を得ることができています。

そのためにも、目先の利益に囚われず長期的な視野を持つようにします。つまり、一つ一つのトレード結果よりも一つ一つのトレードルールを順守してトレードが出来ていたかが要となります。上記に挙げた分析すべきことを丁寧に繰り返し、成功するトレーダーの仲間入りを果たしていきましょう。