石田 和哉
米国市場の動向
先週の米国市場は週の前半は上昇したが、後半は下落に転じ、金曜日に売りが加速した。S&P 500は週間で約0.6%下落し、NASDAQではハイテク株への売りが目立つ形となった。
大手テクノロジー企業の決算を受け、データセンターなどへの巨額投資に見合う収益が得られるのかという懸念、インテルの第4四半期の売上見通しが市場予想を下回り、株価は約29%下落した、Amazonなどで業績や投資計画に対する市場の懸念が高く、決算後に売りが広がると言った状況が市場にとって逆風となった格好だ。
Apple、AMD、Palantirなど今週注目される決算となっており、特にAI関連株がエネルギー、金融、公益、ヘルスケアなどが市場全体への影響を危惧する動きも出ている。
ニューヨークのウェルススパイア・アドバイザーズのシニアバイスプレジデント、オリバー・パーシュ氏は「今日だけでなく、今週はAI投資に見合う利益が得られるのか、得られるとすればどれほど早く実現するのかが、大きな焦点だったと言える」と述べるなどしている。
なお、3日に米国の中間選挙があり、結果次第では大きく動く可能性もあり注目したい。
(ダウ推移)

(Reutersより)
今週の重要経済指標まとめ(2026年11月第1週)
時間表記:日本時間
2026年11月2日(月)
10:45 中国 RatingDog製造業購買担当者景気指数(PMI)
24:00 米国 ISM製造業景況指数
2026年11月3日(火)
24:00 米国 9月雇用動態調査(JOLTS)求人件数
2026年11月4日(水)
19:00 ユーロ 10月消費者物価指数(HICP、速報値)(前年同月比)
19:00 ユーロ 10月消費者物価指数(HICPコア指数、速報値)(前年同月比)
22:15 米国 ADP民間雇用者数
22:30 米国 9月貿易収支
24:00 米国 10月ISM非製造業景況指数(総合)
2026年11月5日(木)
08:50 日本 日銀・金融政策決定会合議事要旨
21:00 英国 イングランド銀行(BOE)政策金利発表
21:00 英国 BOE金融政策委員会(MPC)議事要旨・政策声明
21:30 米国 新規失業保険申請件数
2026年11月6日(金)
19:00 ユーロ 9月小売売上高
22:30 米国 10月非農業部門雇用者数変化(前月比)
22:30 米国 10月失業率
22:30 米国 10月平均時給
24:00 米国 11月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)
日本市場の動向
日経平均は先週、週の前半から木曜日にかけて反発しましたが、10月30日(金)には米国のハイテク株安を受けて大きく下落。今週は米国の中間選挙や米雇用統計に加え、トヨタ自動車・任天堂などの決算もあり期待したいところとなっている。
しかしながら、週末の米国市場が大きく値を下げた影響からCMEでは2,000円を超える下げ幅となり、週明けの日本市場は波乱にとんだ展開となりそうだ。
CMEは2455円安で推移しており、この流れを受けた市場は大きく値を下げ、日経平均62,000円台でのスタートとなる可能性も高く、日経平均7万円は夢のまた夢という状況ともなっている。
(日経平均推移)

(Reutersより)
欧州市場の動向
先週の欧州株は、企業決算への期待があったものの、原油価格の上昇、フランスの政治・財政リスク、AI関連株の不安定さが重荷となっており、今週は、ECBの金融政策発表と欧州主要企業の決算を受けて市場の流れが変わる可能性もありそうだ。
今週の欧州市場で注目が集まるイベントは10月29日のECB政策発表となっている。
市場では金利据え置きが有力視されているが、エネルギー価格の上昇をECBがどの程度警戒するかによって、ユーロ相場や株式市場の反応が変わる可能性もある。
(STOXX欧州600推移)

(Reutersより)
為替分析、CHF/JPYの見通し
今週はCHF/JPYを解説していきたい。
CHF/JPY(スイスフラン・円)の4時間足は上下の抵抗線、上値抵抗線と下値支持線を付けての三角持ち合いとなっている。
上値を付けて安値が切りあがる形は買いシグナル、上昇方向でのサインとされており、チャート上では38.2%と50%の間の価格が上値抵抗線となり、安値を切り上げていく、買いサインを待つ状況となっている。
上値が192.30付近となっており、その価格帯を抜ければある程度の値幅、上昇も期待できそうだ。
その際には50%で一旦、上昇が止まる可能性もあることから上昇が止まった際にはロスカットの変更などじっくりと腰を据えての対応が必要となりそうだ。
今週の世界株式市場 Q&A
Q1. 米国中間選挙は株式市場にどう影響する?
A. 米国議会の勢力図によって、税制・財政支出・貿易政策・AI規制などの見通しが変わる可能性があることから、結果次第では材料出尽くし、接戦や予想外の結果なら株価や為替が大きく動く可能性がありそうだ。
Q2. なぜAI関連株が売られている?
A. AI需要ではなく、巨額の設備投資に見合う利益を確保できるのか、投資回収に時間がかかりすぎないかという懸念が強まっているため。
Q3. 11月6日の米国雇用統計が重要なのはなぜ?
A. 雇用の強さは、米国景気とFRBの金融政策を考えるうえで重要となる。

