Nick Goold
手堅いニック式取引戦略
月曜特別版
ニック・グールドがお届け
AI投資が十分な利益につながるかへの懸念から、世界の株式市場は下落しました。好調な米企業決算を受けて週初は上昇していましたが、その上昇分を失う展開となりました。中東での追加攻撃への警戒が続き、WTI原油は100ドルを上回る水準で推移しました。
FRBは10対2の賛成多数で政策金利を据え置き、2人が0.25%ポイントの利上げを支持しました。ウォーシュFRB議長は12月の利上げの可能性について明確な方向性を示さず、2027年から金利を決定する会合の回数を減らすと発表しました。米GDP成長率は3.4%と、予想の3.2%を上回りました。米長期国債利回りはFRBの発表後に低下し、金曜日のハイテク株下落を受けてさらに下がりました。

ECBは利上げを議論したものの、政策金利を据え置きました。ユーロ圏のGDPは前期比0.4%増と、予想を上回りました。東京都区部のコアCPIは前年比2.6%と予想に一致し、日銀の物価目標である2%を引き続き上回りました。日銀は政策金利を1.25%程度に据え置き、植田総裁は物価上昇率が目標を大きく上回るリスクに注意する必要があると述べました。
今週のマーケット見通し
米国株
ダウはハイテク株が下落するなかでも底堅く推移していましたが、週末にかけてナスダックの急落に押され、大きく下落しました。直近の上昇トレンドは崩れたものの、長期の上昇基調が終わったと判断するには早いかもしれません。今週は安値圏でもみ合う可能性があり、下落を追いかけて売る際には注意が必要です。米中間選挙と雇用統計が大きな値動きにつながる可能性もあります。上値抵抗は53,000、53,750、54,000、54,500、下値支持は51,500、50,000、49,000です。
日本株
日本株は週初にそれまでの下落分を取り戻しましたが、米ハイテク株の急落を受けて売りが広がり、週間では再び下落しました。日経平均は短期的な下降トレンドにあり、10日移動平均線も下向きです。短中期では戻り売りを狙い、60,000を試す展開を想定するのがよさそうです。上値抵抗は64,000、65,000、66,000、67,000、68,000、下値支持は62,000、60,500、60,000、59,000、58,000です。
ドル円
ドル円は、日銀が予想通り政策金利を据え置いたことで直近の下落分を取り戻し、158円台に戻りました。ただ、財務相が為替動向を注視し、必要に応じて対応する姿勢を示したため、158円を上回る水準では買いに慎重な動きが見られました。週後半にはハイテク株の下落を受けて再び売りが入りました。売り買いの力は比較的拮抗しており、引き続きレンジ取引が中心になりそうです。ただし、株安がさらに進めば下落する可能性があります。上値抵抗は158.00、158.50、159.00、160.00、下値支持は156.00、155.00、153.00、152.50、152.00です。
金
金は金曜日に4,000ドルを割り込み、約1年ぶりの安値を付けました。米国の12月利上げ観測に加え、イランとの紛争による原油高への懸念が売りにつながりました。ただ、相場の見通しに大きな変化はなく、現物の金需要も底堅いため、短期的には売られすぎにも見えます。含み損を抱えたトレーダーの決済でさらに下がる可能性はありますが、売り圧力が落ち着けば今週は反発も期待できそうです。上値抵抗は4,000、4,065、4,100、4,150、4,220、4,250ドル、下値支持は3,800、3,700、3,600ドルです。
原油
WTI原油は買いが強く、9月の高値を試す展開となりました。米国とイランの協議への期待がある一方、追加攻撃の可能性に関する報道や、11月3日の米中間選挙後に戦闘が激しくなるとの懸念も出ています。上昇トレンドは続いており、現時点では一段高を想定するのがよさそうです。ただし、10日移動平均線を下回れば、9月の高値が強い上値抵抗になっている可能性があります。その場合、イランとの緊張緩和を示すニュースが下落に転じるきっかけになるかもしれません。上値抵抗は105、110、115ドル、下値支持は100、95、90、85、80、75、67.50ドルです。
ビットコイン
ビットコインは先週、バイナンスのセキュリティ侵害に関する報道を受けて売りが広がり、急落しました。一部のトレーダーが強制決済を迫られたことも、下落に拍車をかけました。金利上昇への懸念や原油高、ハイテク株安も重荷となりました。さらに下がる可能性はありますが、当面は75,000ドル付近で下げ止まるかもしれません。売りを狙うなら、80,000ドルや10日移動平均線付近への反発を待つ方がよさそうです。上値抵抗は80,000、85,000、88,000、90,000、95,000ドル、下値支持は75,000、65,000、62,000、60,000、55,000、50,000ドルです。
今週の注目材料
月曜日:英国 S&Pグローバル製造業PMI、米国 S&Pグローバル製造業PMI、ISM製造業景況指数
火曜日:豪州準備銀行(RBA)政策金利発表、米国 製造業新規受注
水曜日:ユーロ圏 HCOB総合PMI、消費者物価指数(CPI)、米国 貿易収支、S&Pグローバルサービス業PMI、ISM非製造業景況指数
木曜日:豪州 貿易収支、日本 S&Pグローバルサービス業PMI、英国 S&Pグローバル建設業PMI、ユーロ圏 生産者物価指数(PPI)、英国 イングランド銀行(BoE)政策金利発表
金曜日:日本 S&Pグローバルサービス業PMI、英国 ロイズ住宅価格指数、ユーロ圏 小売売上高、米国 非農業部門雇用者数、ミシガン大学消費者信頼感指数
今週は相場を動かす材料が多くあります。豪州と英国では、それぞれ0.25%ポイントの利上げが予想されています。今後も利上げが続くか、声明の内容が注目されます。火曜日の米中間選挙では、上院・下院でどちらの党が多数派を占めるかが決まります。各国の製造業関連指標に続き、金曜日の米雇用統計にも注目が集まります。

