Nick Goold
手堅いニック式取引戦略
月曜特別版
ニック・グールドがお届け
米財務省が長期国債の買い戻し規模を1回あたり20億ドルから少なくとも40億ドルへ倍増すると発表したことを受け、ゴールドとビットコインが急騰しました。この発表によって米国債価格が上昇し、米ドルが下落したことが大きな材料となりました。ゴールドは大幅に上昇し、ビットコインもこれまでのレンジを上抜けて約20%上昇しました。
米国と日本の主要株価指数は、投資家の慎重姿勢が強まり、週間では下落しました。高い国債利回り、米国とイランの緊張、AI・半導体関連株の下落が市場心理を悪化させました。また、WTI原油価格の上昇も、エネルギーコストの増加につながるため、日本企業にとってマイナス材料となりました。

米国とイランの緊張が高まり、米国によるイランへの新たな経済制裁の可能性も意識されたことで、WTI原油は上昇しました。一方、FRBの7月FOMC議事要旨では、インフレは今後鈍化すると予想されているものの、高止まりした場合には追加利上げが必要になる可能性が示されました。
今週のマーケット
米国株
ダウは10日移動平均線を下回って先週の取引をスタートし、その後も売りが続きました。WTI原油価格の上昇や米国債市場への懸念も下落要因となりました。現在は短期的な下降トレンドとなっているため、今週は10日移動平均線付近まで上昇した場面での売りが有効な戦略となる可能性があります。レジスタンスは53,500、54,000、54,500、55,000、56,000、サポートは52,500、51,500、51,000、50,000です。
日本株
日経平均は前週の上昇分をすべて失いました。WTI原油価格の上昇が投資家の懸念材料となったほか、日本のGDPが予想を下回ったことも市場心理を悪化させました。10日移動平均線が横ばいとなり、価格もボリンジャーバンドの中央付近にあるため、今週は横ばいからやや下方向の動きが予想されます。また、市場では来月の日銀による利上げの可能性にも注目が集まりそうです。レジスタンスは67,500、69,500、70,000、71,000、サポートは65,000、64,000、63,000、62,000です。
USD/JPY
USD/JPYはWTI原油価格の上昇を受けて先週前半に上昇しましたが、米国政府による予想外の国債買い戻し拡大を受けて週半ばに米ドルが下落し、週間では下落しました。上側のボリンジャーバンド付近がレジスタンスとなり、10日移動平均線を下回って引けたことから、水曜日の重要な米国経済指標の発表までは横ばいからやや下方向の動きが予想されます。水曜日の経済指標が、その後の方向性を決める可能性があります。レジスタンスは159.50、160.00、161.00、162.00、164.00、165.00、サポートは158.50、158.00、157.00、156.00、155.00、154.00です。
ゴールド
ゴールドは先週前半、利益確定売りによって下落しましたが、米国政府による予想外の国債買い戻し拡大を受け、米ドルの将来的な価値を懸念する長期投資家から強い買いが入りました。買いは週末まで続き、中期的な上昇トレンドは非常に強い状態です。ただし、上側のボリンジャーバンドが短期的なレジスタンスとなっているため、価格が弱含めば短期トレーダーには売りのチャンスが出てくる可能性があります。中期トレーダーは上昇トレンドに逆らわず、10日移動平均線付近まで下落するのを待ってから買いを検討するのがよいでしょう。レジスタンスは4,650ドル、4,700ドル、4,775ドル、4,900ドル、5,000ドル、サポートは4,450ドル、4,350ドル、4,300ドル、4,225ドル、4,200ドル、4,125ドル、4,100ドルです。
原油
米国がイランへの新たな経済制裁を警告し、ホルムズ海峡の管理についても議論したことで、WTI原油は先週を通して上昇しました。需要減少につながる可能性のある弱い米国経済指標には、ほとんど反応しませんでした。ニュースによって相場の方向が急変する可能性はありますが、現時点では今週も上昇する可能性が高いとみています。レジスタンスは90ドル、95ドル、100ドル、サポートは80ドル、75ドル、67.50ドル、65ドル、60ドルです。
ビットコイン
ビットコインは先週水曜日、米財務省が長期国債の買い戻し拡大を発表したことをきっかけに、久しぶりに大きく動きました。米ドルへの信頼が弱まり、ビットコインなどの代替資産への関心が高まりました。また、ドナルド・トランプ大統領が暗号資産関連法案を早急に進めるよう議会に求めたことも買い材料となりました。見通しは改善していますが、短期的には買われ過ぎの状態にあり、今週は下落する可能性もあります。67,500~70,000ドル付近まで調整すれば、中期的な買いのチャンスとなる可能性があります。レジスタンスは80,000ドル、85,000ドル、90,000ドル、95,000ドル、100,000ドル、サポートは65,000ドル、62,000ドル、60,000ドル、55,000ドル、50,000ドルです。
今週の注目ポイント
月曜日:特になし
火曜日:オーストラリア RBA議事要旨、日本 日銀コアCPI、米国 住宅建築許可件数、CB消費者信頼感指数、新築住宅販売件数
水曜日:米国 コアPCE価格指数、GDP、耐久財受注
木曜日:オーストラリア 民間設備投資、EU ECB理事会議事要旨、米国 ジャクソンホール会議
金曜日:日本 東京都区部コアCPI・失業率、米国 ミシガン大学消費者信頼感指数
WTI原油は、米国がイランへの圧力を強める中、週前半の注目材料となりそうです。また、ゴールドとビットコインが最近の大幅な上昇を続けられるか、株式市場への売り圧力が続くかにも注目です。その後は水曜日の重要な米国経済指標、木曜日から始まるジャクソンホール会議へと注目が移ります。FRB当局者によるインフレや金利に関する発言次第では、相場が大きく動く可能性があります。

