Nick Goold
手堅いニック式取引戦略
月曜特別版
ニック・グールドがお届け
今週もイラン情勢が市場の焦点となりました。交渉は重要な局面を迎え、一定の進展が報告されたものの、特にイランのウラン濃縮計画と制裁解除のスピードをめぐって、大きな課題が残されています。
日銀が動かず、米国と日本の金利差に市場の注目が集まる中、ドル円は上昇しました。米国の経済指標は予想より弱く、ミシガン大学消費者信頼感指数は48.2から44.8に低下しました。また、FRBのウォラー理事は早期利下げ期待に対して慎重な姿勢を示し、米国の金利が長期間高止まりする可能性を裏付けました。

WTI原油は、和解への期待から目先の供給不安が和らぎ、100ドル付近まで反落しました。地政学的リスクが残る中でも、米国株式市場は週間で上昇して取引を終えました。ダウ平均は最高値を更新し、S&P500はAI関連株への買いが続いたことで8週連続の上昇となりました。
今週の市場
米国株
インフレや金利上昇への懸念よりも、企業の今後の業績への期待が上回り、ダウ平均は再び最高値を更新しました。上昇トレンドは堅調で、来週イランとの紛争終結に向けて進展が見られる可能性があることから、押し目買いを狙う戦略が有効と考えられます。レジスタンスは51,000、51,500、52,000、サポートは50,000、49,500、49,000、48,500、48,000です。
日本株
日経平均は、原油安とAI関連企業の好調な見通しを背景に、再び最高値圏に戻りました。回復は心強い動きですが、短期的にはまだ横ばいの動きが続いているため、今週はレンジ取引を狙う戦略が有効と思われます。レジスタンスは64,000、65,000、66,000、67,000、68,000、サポートは61,000、60,000、59,000、58,500、57,000です。
ドル円
ドル円は上昇を続け、日銀による円買い介入を期待して売りポジションを持っていた短期トレーダーは苦しい展開となりました。新FRB議長の発言も、インフレが高いため利下げには時間がかかる可能性があると示唆したことで、ドル円を支える材料となりました。中期トレーダーにとっては、介入リスクが高い160円手前での売り戦略が有効と考えられます。短期トレーダーにとっては、現在の狭いレンジ内での取引に集中するか、ボラティリティの上昇を待つのが良いでしょう。レジスタンスは160.00、160.50、162.00、165.00、サポートは158.00、157.00、156.00、155.50、155.00です。
金
米ドル高と長期金利の上昇期待により金の魅力が薄れ、先週も金価格は下落しました。市場全体としては比較的落ち着いた動きで、先月の安値を割り込んだ後にもっと売りが出なかったのは意外でした。イランとの紛争が早期に終結すれば金への買いが戻る可能性もありますが、現時点ではさらなる下落を見込む戦略が有効と思われます。レジスタンスは4,550ドル、4,600ドル、4,665ドル、4,750ドル、4,900ドル、サポートは4,500ドル、4,450ドル、4,350ドルです。
原油
WTI原油は週初に上昇したものの、トランプ大統領がイランとの協議が順調で合意に近いと発言したことを受け、その後100ドル付近まで反落しました。交渉の行方は読みにくいものの、トランプ大統領には米国経済を支えるために紛争を早期に終わらせる強い動機があります。現状では、イラン関連のニュースが原油価格を動かしており、和解に向けて進展が続けば下落リスクの方が大きいと考えられます。レジスタンスは105ドル、110ドル、120ドル、サポートは95ドル、90ドル、80ドル、75ドル、70ドル、67.50ドルです。
ビットコイン
ETFでの売りや世界的な長期金利の上昇によりリスク資産への需要が後退し、ビットコインは先週下落しました。利回り上昇が一部の投資家にとって魅力的になっており、ビットコインの重しとなっています。ただし、75,000ドルのサポートは維持されているため、この水準が保たれている限り、レンジ取引戦略が引き続き有効と考えられます。レジスタンスは80,000ドル、85,000ドル、90,000ドル、サポートは75,000ドル、65,000ドル、60,000ドル、55,000ドルです。
今週の注目ポイント
月曜日:英国・米国休場
火曜日:日本 日銀コアCPI、米国 CB消費者信頼感指数
水曜日:オーストラリア CPI
木曜日:米国 建設許可件数、コアPCE価格指数、GDP、耐久財受注、新築住宅販売件数
金曜日:日本 東京都区部コアCPI・鉱工業生産、欧州 ドイツ失業率、米国 シカゴ購買部協会景気指数
今週もドル円は重要な注目銘柄となります。円安が続けば日銀による介入の可能性があるため、トレーダーは慎重な姿勢を保っています。週初は英国と米国が休場のため取引が静かになる可能性があり、木曜日まで主要な経済指標の発表はありません。市場はイランと米国の交渉に関するヘッドラインに注目する展開となりそうです。

