石田 和哉
20日の米国市場は中東情勢の長期化が見えてきたことで当初、投資家が意識していた早期終結という憶測が後退、原油高によるインフレ、経済への影響など多方面に悪影響が及ぶことや軍事作戦による高額の戦費が負担となるなど様々な要因が主要3市場を4週連続の下落へと導く形となった。
イラン攻撃からダウ平均は4000ドル、ナスダック総合は1000ドル、S&P500種は300ドルの下落と下降に転じるトレンドを描いており、ロングボウ・アセット・マネジメントの最高経営責任者ジェイク・ダラーハイド氏は「市場はようやく、この事態が当初の予想よりも長引く可能性があるという考えを受け入れ始めており、それが株価の下落している理由だと思う。紛争は数週間で終わるどころか、数カ月以上続くかもしれない」と、INGのグローバル金利・債務戦略責任者パドレイック・ガーベイ氏は「金利を押し上げる典型的な環境が整っており、その要因は原油価格と連動するインフレ期待の高まりだ。この状況が4週目に突入しているという事実は、こうしたストレスがすぐに解消されないことを示唆している」と述べるなど問題の長期化による市場の減衰、トレンドの転換が目に見えつつある。
米ガソリン価格も3.2ドルを超えるなど依然として急騰し続け、高値圏での推移となっており世界に与える影響は今後も投資家心理を上下に揺さぶる形となりそうだ。
(米ガソリン価格推移)

(tradingeconomicsより)
3月第4週の注目ポイント(経済指標)
時間表記:日本時間
3月24日(火)
08:30 日本 2月全国消費者物価指数(CPI)(前年同月比)
08:30 日本 2月全国消費者物価指数(CPI、生鮮食料品除く)(前年同月比)
08:30 日本 2月全国消費者物価指数(CPI、生鮮食料品・エネルギー除く)(前年同月比)
3月25日(水)
08:50 日本 日銀・金融政策決定会合議事要旨
日本市場
日本市場は53,372.53円で週を終えており、週間で214円安、月間では3,453円安での推移となっている。
週間では微減の推移となっているが、最終日となった17日に1,866円の下落と週の前半に値を上げた分をすべて吐き出す形となった。
イラン情勢、原油価格の高値圏での推移などに加え、FOMC後にパウエル議長が利上げを排除せずとの発言を行ったことが投資家心理の悪化を招き、楽観論が消滅。
日本市場は大きく値を下げる展開となった。
20日に開催された日米首脳会談にて高市総理大臣とトランプ大統領の会談が終始和やかに進み、成功裏に終わったことから週明けの日本市場は値を上げる形となる可能性が強くなっており、大きく値を下げた最終日の動きをどの程度挽回できるのかに注目といったところとなっている。
とはいえ、中東情勢の推移、米国トランプ大統領の発言、原油価格の推移などに注意が必要十なっており、状況によってはさらなる下落の可能性もありそうだ。
(日経平均推移)

(Reutersより)
欧州市場
欧州・英国市場共に値を下げる展開となった。
両市場共に3週連続での値下がりとなっており、イラン情勢の悪化が市場を押し下げる形となっている。
原油価格の高騰はガソリン価格などインフレへの影響が大きく、それらを受ける形で中央銀行による利上げ観測、消費者物価指数の悪化、インフレの上昇など何1つ良いことの無い状況となっている。
欧州とアメリカとの関係もイラン情勢を巡る対応で悪化しており、違法判決のでた関税措置以外の強硬策、何かしらの処置が取られるようであれば経済へのさらなる悪影響も考えられる。
イラン情勢の沈静化、原油価格の安定が無ければこの問題は暫く市場にとって悪材料として意識され続けそうだ。
(STOXX欧州600推移)
(Reutersより)
今週の為替(USD/JPY)

USD/JPY4時間足を解説していきたい。
USD/JPY4時間足では高値圏からの転換の可能性のある部分となっている。
一目均衡の雲を下抜けたことで下降トレンドへの転換の可能性があることが1点。
一目均衡の雲の下で安値を形成したことで、波動論調整波のb波の形成を行っていることからチャート上のLが意識される形となり、下抜ければダウ理論の切り下げと調整波c波の形成からの下降トレンド形成という流れを期待することが出来る。
イラン情勢を巡る価格の上下ということから一過性の流れ、長期でのトレンドの形成とはなりにくいが、情勢が長引くほど、原油価格がインフレ懸念や消費者物価に反映される程にトレンドの長期化という可能性も出てきている。
逆に高値Hを上抜けることで大きく見ればトレンド継続という形となり、今の転換が一時的な調整であったと認識される形となる。
HとLで囲まれた部分で推移するようであればレンジ相場ということになる。
