石田 和哉
米国市場はAI関連を中心とした半導体関連株高が相場を支えるが、中東情勢の緊張再燃によるインフレ懸念が上値を抑える要因となっている。
今週は米国CPIや小売売上高など重要指標が注目されており、今後の金融政策や市場の方向性を左右する可能性が高い。為替市場ではドル円の動向に加え、南アフリカランド円(ZAR/JPY)が調整局面入りの兆しを見せており、株式・為替共に慎重な相場展開が予想される。
米国市場
米国市場は大きく値を上げる展開となった。
マイクロン・テクノロジー主導で半導体株が上昇、米国とイランの攻撃再開で中東紛争が長期化しインフレを助長するとの懸念を相殺した格好だ。
イランは9日に米軍による攻撃の報復としてペルシャ湾岸諸国の米軍施設に攻撃するなど紛争の再燃が市場の不信感を助長しており、方向性の見えない状況が続いている。
ベアードの投資戦略アナリスト、ロス・メイフィールド氏は「これは依然としてAI主導の強気相場だ」とし、「一時的に物色が広がり始めていたが、それは原油価格と金利が安定していることが前提だ。今回の緊張再燃で強気相場のその部分に疑問符が付く」と述べるなどした。
中東情勢の懸念材料をAIが相殺する形となっており、その流れに対して懸念を抱く投資家も多くおり、一時的に値を下げていた米ガソリン価格も上昇に転じるなど懸念材料が常に存在する、「怖い」相場展開となっている。
(ダウ推移) 
(Reutersより)
7月第3週の注目ポイント(経済指標)
時間表記:日本時間
7月14日(火)
21:30 米国 6月消費者物価指数(CPI)(前月比)
21:30 米国 6月消費者物価指数(CPI)(前年同月比)
21:30 米国 6月消費者物価指数(CPIコア指数)(前月比)
21:30 米国 6月消費者物価指数(CPIコア指数)(前年同月比)
23:00 米国 ウォーシュ米連邦準備理事会(FRB)議長、発言
7月16日(木)
15:00 英国 5月月次国内総生産(GDP)(前月比)
21:30 米国 6月小売売上高(前月比)
21:30 米国 6月小売売上高(除自動車)(前月比)
7月17日(金)
18:00 ユーロ 6月消費者物価指数(HICP、改定値)(前年同月比)
18:00 ユーロ 6月消費者物価指数(HICPコア指数、改定値)(前年同月比)
日本市場
日本市場は68,557.73円で週を終えており、週間で1,415円安、月間では2,537円高での推移となっている。
日本市場は先週に引き続き7万円台を巡っての攻防となっているが、少し上値が重くなりつつあるようだ。
6万5千円台での推移となる可能性もあり、米国市場動向次第と言ったところとなっている。
(日経平均推移)
(Reutersより)
欧州市場
欧州・英国市場共に値を上げる展開となり、週間ベースでも上昇となっている。
ハイテク関連株に断続的な売りが出ており、先週に引き続きAI関連への過剰な投資への懸念が強くなっているように思われる。
米・イラン情勢が再び悪化、緊張状態となっていることを受け市場ではECBが年内に2回の追加利上げに踏み切るのでは?との思惑が出たことも市場に影響を与えた形となっている。
(FTSE100種推移)

(Reutersより)
今週の為替(ZAR/JPY)

ZAR/JPY4時間足を解説していきたい。
ZAR/JPYの4時間足は上昇からのレンジ転換の可能性のある部分となっている。
形状的には波動論の推進波が終わり、調整波cの形成の可能性となっており、調整波a・bで形成された安値Lを下抜けてくるとダウ理論上の切り下げの形成がなされる。
ダウ理論上の切り下げ(Lの切り下げ)は同時に下降トレンドの推進波1波の形成ともなることから、下降トレンドとなった場合にはある程度の値幅も期待できそうだ。

