石田 和哉
米国市場は主要3市場共に値を上げる展開となった。
雇用統計で予想外の減速となり株価は上昇し、原油価格は下落しているが、イラン議会の委員会で、米国やイスラエルの船舶を含む「敵対的」な船舶のホルムズ海峡通航を禁止する法案の草案が審議されていると報道がなされたことが懸念材料となった。
サミットTXキャピタルのトレーディング責任者ロバート・バーンストーン氏は「マクロニュースに対する反応は通常よりも抑制されているように見える。夏場であることや、若干の疲れ、とりわけイラン関連のヘッドラインに対する疲れが要因だろう」と指摘。「足元はイランの影響が比較的小さくなっている。影響がないわけではなく、ツイートも見出しも意味はある。だが、われわれが本当に見たいのは細部だ」と語るなど市場の状況を分析している。
(ダウ推移) 
(Reutersより)
今週の重要経済指標まとめ(2026年8月第2週)
時間表記:日本時間
2026年8月12日(水)
21:30 米国 7月消費者物価指数(CPI)(前月比)
21:30 米国 7月消費者物価指数(CPI)(前年同月比)
21:30 米国 7月消費者物価指数(CPIコア指数)(前月比)
21:30 米国 7月消費者物価指数(CPIコア指数)(前年同月比)
2026年8月13日(木)
15:00 英国 4-6月期四半期国内総生産(GDP、速報値)(前期比)
15:00 英国 4-6月期四半期国内総生産(GDP、速報値)(前年同期比)
15:00 英国 6月月次国内総生産(GDP)(前月比)
2026年8月14日 (金)
18:00 ユーロ 4-6月期四半期域内総生産(GDP、改定値)(前期比)
18:00 ユーロ 4-6月期四半期域内総生産(GDP、改定値)(前年同期比)
21:30 米国 7月小売売上高(前月比)
21:30 米国 7月小売売上高(除自動車)(前月比)
日本市場の動向
先週末の日経平均は65,606.71円、TOPIXは4,074.93。日経平均は週間で1,244円高となりました。一方、6万6,000円手前では上値が重くなっており、5日・25日・75日移動平均線も6万5,000円付近に集まっている。
市場でも今週の日経平均について、お盆休みに入ることから63,500~66,500円という比較的狭いレンジを想定する見方がある一方、別の予想では63,000~69,000円とかなり広いレンジが示されています。つまり、方向感は乏しいものの、材料が出た場合には大きく動く可能性があります。
(日経平均推移)
(Reutersより)
欧州市場の動向
先週末のSTOXX Europe 600は660.25で過去最高値を更新し、4週連続上昇となりました。企業決算の好調さと、米雇用統計の弱さを受けた米利下げ期待が欧州株を支えています。
特にSTOXX Europe 600は先週、660.25まで上昇して過去最高値を更新しました。テクノロジー株とヘルスケア株が上昇をけん引している。
英国市場は銀行株が強いことが追い風となっているが今週は米国の金利・ドル・原油価格の影響を受けやすいので、上値追いには注意となっている。
(FTSE100種推移)
(Reutersより)
為替分析、EUR/GBPの見通し

先週に引き続き、EUR/GBPを解説していきたい。
EUR/GBP(ユーロポンド)の4時間足では先週に引き続いて雲を挟んでの動きとなっており、雲の中での推移が続いているがチャートの形状から見ての判断では下抜きの可能性が強く見えている。
その場合には直近の上昇トレンドの高安値の50%、0.85200付近にまで値を下げてくる可能性が見て取れる。
問題は一目均衡の雲を挟んでの上下が続いており、方向性をはっきりと見据えることは難しくなる部分ともなっており、急な抜け、緩急をつけての急展開には注意したいところとなっている。
今週の世界株式市場 Q&A
Q1. なぜ世界の株価が高いのに、景気には不安があるの?
A.「企業利益」と「景気全体」が必ずしも同じ動きをしていないからです。
現在の米国株では企業決算が非常に強く、S&P500は先週末に過去最高値を更新しました。特にテクノロジー関連が相場を牽引しています。
Q2. それなのに、なぜ雇用悪化で株が上がるの?
A.「景気悪化」より「利上げ回避」の方が市場に評価されているからです。
現在は、
「悪い経済指標=悪材料」ではなく、
「悪い経済指標=利上げ回避材料」
になる場合があります。
Q3. 今の世界株高は「利下げ期待相場」なの?
A.現在は、
① 企業業績
② AI投資
③ 金利見通し
④ 原油価格低下期待
⑤ 中東情勢改善期待
が同時に株価を支えています。
特に米国企業の利益成長が強く、AI関連を中心に利益期待が株価を押し上げています。

