石田 和哉
米国市場の動向
米国市場は主要3市場共に値を下げる展開となった。
FRB議長のウォーシュ議長がインフレ抑制を重視する姿勢を改めて示した事で利上げ観測予測が高まったことにより市場は値を下げる展開となった。
ウォーシュFRB議長は米西部ワイオミング州で開かれている年次シンポジウム「ジャクソンホール会議」で行った講演で、基調的なインフレ率が目標の2%に向かって鈍化していると確信が得られなければ、FRBには「やるべき仕事がある」と述べ、利上げが必要になる可能性をこれまでで最も明確に示唆。「現時点でFRBの焦点は物価に置かれるべきだ」と述べたことが市場にとって重石に、金利の引き上げの可能性が5分5分となったことも市場にとって悪材料となっている。
バンク・オブ・アメリカ(BofA)の米国担当チーフエコノミスト、アディティヤ・バベ氏は「ウォーシュ議長の講演は心強い内容だったが、言葉だけでは不十分だ」とし、8月の雇用統計やインフレ指標が大幅に弱い内容にならない限り、ウォーシュ氏には9月のFOMCで実際に利上げを行う責任があると指摘。実際に利上げに動かなければ、ウォーシュ氏は市場の信頼を失う恐れがあると述べるなどしている。
(ダウ推移) 
(Reutersより)
今週の重要経済指標まとめ(2026年9月第1週)
時間表記:日本時間
2026年9月1日(火)
18:00 ユーロ 8月消費者物価指数(HICP、速報値)(前年同月比)
18:00 ユーロ 8月消費者物価指数(HICPコア指数、速報値)(前年同月比)
23:00 米国 8月ISM製造業景況指数
2026年9月2日(水)
21:15 米国 8月ADP雇用統計(前月比)
2026年9月3日(木)
23:00 米国 8月ISM非製造業景況指数(総合)
2026年9月4日(金)
21:30 米国 8月非農業部門雇用者数変化(前月比)
21:30 米国 8月失業率
21:30 米国 8月平均時給(前月比)
21:30 米国 8月平均時給(前月比)
日本市場の動向
8月28日の日経平均は66,405.56円で終了しTOPIXは4,146.71まで上昇し、日経平均は8月17日の69,220円から調整したものの、25日付近で下げ止まり、28日は反発する展開となっている。
TOPIXは8月28日まで7連騰となっており、市場全体では意外に底堅い展開となっていることから日本市場が弱いというよりも半導体銘柄が調整している形だ。
引き続き米国市場動向がアドバンテスト、東京エレクトロン、レーザーテック、ディスコ、フジクラ、キオクシアなどへの影響を考える必要があり、米金利低下、NVIDIA下げ止まり、米雇用統計動向、利上げ期待後退、ドル円安定などが重なれば日経平均は7万円台の可能性がありそうだ。
(日経平均推移)
(Reutersより)
欧州市場の動向
8月28日の終値は、STOXX Europe 600が655.16、DAXが26,569.99、CAC40が8,401.18、FTSE100が10,824.26であった。週末にかけて欧州株は反発したものの、米FRBのウォーシュ議長のタカ派的な発言を受けて米金利・利上げ観測が強まり、週明けはその影響を受ける可能性がある。
米国の雇用市場は現在、「景気は維持されているものの雇用の勢いは強くない」という状態が意識されており。報道では、8月の非農業部門雇用者数は小幅増にとどまるとの見方から雇用統計の数字次第では政策判断の変更が市場に影響を与えることも考えなければならない状況となっている。
(FTSE100種推移)
(Reutersより)
為替分析、AUD/CADの見通し

今週はAUD/CADを解説していきたい。
AUD/CAD(豪ドル・カナダドル)の1時間足は上昇トレンドからの転換となっている。一目均衡の雲を下抜けており、形状としては売りの強い状況に変化している。
抜けた場合には50%、38.2%を目安に下落すると思われ、直近の上昇トレンドも勢いのある事から、下落となった場合にはある程度の値幅の期待できる下降の流れが発生する可能性がある。
38.2%、50%のいずれであったとしても値幅を取ることはできるので、売りの機会は見逃さずにと言ったところだ。
今週の世界株式市場 Q&A
Q1. 今週の世界市場で一番大きなテーマは?
A. 「FRBは利下げするのか、それとも利上げもあり得るのか」となっている。
Q2. なぜ金利がそんなに重要なのか?
A. 株価の「割高・割安」を決めるからです。
AI、半導体、ハイテク、グロース株が特に重要です。
Q3. NVIDIAが今週も重要なの?
A. 「決算」よりも「決算後の株価反応」が重要です。
NVIDIAが値を下げるようなら「AI期待がかなり株価に織り込まれている」 となっている。
Q4. 今週、欧州株で一番見るべき指数は?
A. STOXX Europe 600です。欧州市場全体を見るなら、STOXX600を基準にするのが分かりやすいです。

