石田 和哉
米国市場の動向
米国市場は主要3市場共に値を下げる展開となった。
9月4日に発表された8月非農業部門雇用者数が16.2万人増と市場予想の約5.6万人を大きく上回り、失業率は4.1%でした。これを受けて9月15~16日のFOMCでの利上げ観測が強まり、米2年債利回りは4.37%まで上昇。株式市場はS&P500 -0.38%、NASDAQ -0.29%、NYダウ -0.51%と値を下げる展開となった。
強い雇用統計を受け、FOMCの9月会合での25bp利上げ確率はおよそ58%まで上昇したとシティグループは予想するなど好調な経済指標を受けた金利引き上げの可能性が高まっている。
カーソン・グループのチーフ市場ストラテジスト、ライアン・デトリック氏は、「労働市場は8月に力強く持ち直した。労働市場の改善が経済にとって前向きな材料であることは間違いないが、景気がなおやや過熱気味に推移しているため、FRBが利上げを行う可能性も幾分高まった」と指摘。「来週は消費者物価指数と卸売物価指数が発表されるため、インフレ動向についてより明確な判断材料が得られる」と述べるなど利上げの可能性が市場にとって足かせとなっている。
(ダウ推移) 
(Reutersより)
今週の重要経済指標まとめ(2026年9月第2週)
時間表記:日本時間
2026年9月7日(月)
18:00 ユーロ 4-6月期四半期域内総生産(GDP、確定値)(前期比)
18:00 ユーロ 4-6月期四半期域内総生産(GDP、確定値)(前年同期比)
2026年9月8日(火)
08:50 日本 4-6月期四半期実質国内総生産(GDP、改定値)(前期比)
08:50 日本 4-6月期四半期実質国内総生産(GDP、改定値)(年率換算)
2026年9月10日(木)
21:15 ユーロ 欧州中央銀行(ECB)政策金利
21:45 ユーロ ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁、定例記者会見
2026年9月11日(金)
15:00 英国 7月月次国内総生産(GDP)(前月比)
21:30 米国 8月消費者物価指数(CPI)(前月比)
21:30 米国 8月消費者物価指数(CPI)(前年同月比)
21:30 米国 8月平均時給(前月比)
21:30 米国 8月消費者物価指数(CPIコア指数)(前年同月比)
日本市場の動向
9月4日の日経平均は 65,020.94円と5営業日ぶりに反発する形となったもののTOPIXは 4,103.23にとどまっており、日経平均の上昇ほど日本株全体が強かったと言い切れない状況となった。
AI・半導体など一部の銘柄が日経平均を押し上げた側面も大きく、日本市場は半導体銘柄が調整のけん引役となっているようだ。
欧州市場動向と同様に米国金利の引き上げによる市場の下落基調入りに注意が必要となっており、特に米国ハイテク株 が金利引き上げによる企業の株価評価の引き下げなどが発生すれば日本市場のAI関連、半導体銘柄も売りに転じる可能性もあることからFRBによる金利引き上げの可能性がECB、日銀にも影響を及ぼしてくるのか?どうかに注目が集まる1週間となりそうだ。
(日経平均推移) 
(Reutersより)
欧州市場の動向
9月7日~11日の欧州市場は9月4日に発表された米国雇用統計の非農業部門雇用者数が16.2万人増と予想の約5.6万人を大きく上回り、失業率は4.1%となった。
これを受けて米2年債利回りは4.37%まで上昇し、9月のFRB利上げ観測も強まったことユーロ圏ではその流れを受けてインフレ率が3%を超え、ECBが9月にも25bp利上げするとの観測も出ていることから市場予想を上回った米雇用統計 → 世界的な金利上昇へ → ECBの利上げ観測も強くなるという流れを市場が耐えきれるのかどうか?となりそうだ。
金利の上昇がインフレ警戒を強くするFRBの金利引き上げを呼び起こし、それがユーロ圏へも波及し、ECBも利上げを行う可能性という市場にとってはよくない形で推移する可能性もあり、今週の欧州市場は難しい舵取りを迫られる形となっている。
(STOXX欧州600推移) 
(Reutersより)
為替分析、AUD/NZDの見通し

今週はAUD/NZDを解説していきたい。
AUD/NZD(豪ドル・NZドル)の1時間足は上昇トレンドからの転換となっている。
一目均衡の雲を挟んでのもみ合いとなっており、上下どちらに振れてもおかしくない状況となっている。
形状的には下降トレンドの可能性が高くなっており、下抜けた場合には直近上昇トレンドの高安値の38.2%~50%まで下落する可能性もある。
上位4時間足でも上昇トレンドからの下抜けの可能性のある部分となっていることから確りと流れに乗れるトレードを行いたいところだ。
今週の世界株式市場 Q&A
Q1. 今、世界の金融市場で一番大きな問題は何ですか?
A. 「インフレ」と「金利」が重要です。
世界的に国債利回りが上昇しており、米国・日本・欧州の借入コストが同時に上昇していることが、現在の市場の大きなテーマとなっています。
Q2. 原油が100ドルを超えると何が起こりますか?
A. 世界的なインフレ圧力が一段と強くなり、市場にとって悪影響の出る事から100ドルが目安となります。
Q3. なぜ米国株は強い雇用統計でも下落するのですか?
A. 「良い経済指標=株高」ではなくなっており、金利動向が市場に影響を与えています。
Q12. 日本では何が一番重要ですか?
A. 「円」と「日本国債」が重要となっています。
日本の長期金利も上昇しており、世界的な債券売りに加え、日本では日銀の利上げ観測もあり重要視されています。

