Nick Goold
手堅いニック式取引戦略
月曜特別版
ニック・グールドがお届け
先週は米国の感謝祭による短縮取引週となり、世界的に投資家心理が改善しました。FRB当局者によるハト派的な発言や予想を下回る米経済指標を受けて、利下げ期待が高まり、米国株・日本株・ビットコインが上昇しました。
日本では、強い経済指標を背景に10年国債利回りが17年ぶりの高水準に上昇し、日本銀行が政策金利を引き上げるとの観測が強まりました。一方で、日本政府の財政状況への懸念が依然として投資家心理の重荷となりました。

同時に、米国はウクライナ戦争の終結を目指した和平案を提案し、紛争終結への期待が高まりました。しかし、この動きは市場で概ね予想されていたため、反応は限定的でした。米国の利下げ観測を背景に安全資産としての金の需要も強まり、金価格は上昇しました。
今週の市場動向
米国株式
ダウ平均は月末にかけて堅調に推移し、12月の利下げ観測の高まりに支えられました。10日移動平均線を上抜けたことで短期下落トレンドが終息し、今週は横ばいから直近高値を試す展開が見込まれます。低金利期待が相場を支える一方で、高バリュエーションへの懸念が上値を抑える要因です。レジスタンスは48,000、48,500、49,000、サポートは47,000、46,500、46,000、45,000です。
日本株式
日経平均は先週回復し、米国株の上昇を背景に5万円台を再び回復しました。東京都の11月消費者物価は前年比2.8%と日銀目標の2%を上回り、12月の利上げ観測が高まりました。ただし、長期金利の上昇が続く中、短期的には新高値更新は難しく、レジスタンス付近での戻り売りが有効と見られます。レジスタンスは51,000円、51,500円、52,000円、サポートは49,000円、48,000円、47,000円です。
ドル円(USD/JPY)
USD/JPYは156円の旧レジスタンスをテストし、現在はサポートとして機能しています。米国の利下げ観測が強まる一方で、日銀の利上げ観測も高まっています。日銀が介入する可能水準は158円以上に引き上げられたとの見方もあります。10日移動平均線を下回ったことで上昇トレンドは一服し、当面はレンジ相場が予想されます。レジスタンスは157、158、159、サポートは156、155.5、155、154.5です。
金(ゴールド)
金は2025年に入り強い上昇トレンドを再開しました。12月のFRB利下げ観測を背景に短期投資家と長期投資家の買いが増加しました。週末は高値圏で終了し、11月初旬の高値手前で上昇が一服。ボリンジャーバンド上限が短期的なレジスタンスとなっています。押し目買いを狙う戦略が有効です。レジスタンスは$4,250、$4,350、$4,380、サポートは$4,150、$4,100、$4,050です。
原油(WTI)
WTI原油はわずかに下落し、ウクライナとロシアの和平交渉継続や供給過剰懸念が重しとなりました。感謝祭による閑散相場の中でリスク選好の改善が下値を支えましたが、全体的には弱含みの展開です。60ドル以下での戻り売り戦略が引き続き有効です。レジスタンスは$65、$66.50、$70、$75、サポートは$55、$50です。
ビットコイン
ビットコインはリスク選好の回復と米利下げ観測の高まりを受けて反発しました。10日移動平均線を上抜けたことで短期下落トレンドが終了し、当面は安値更新の可能性は低いと見られます。85,000〜95,000ドルのレンジ取引が有効です。レジスタンスは$95,000、$100,000、サポートは$85,000、$80,000、$75,000です。
今週の注目イベント
月曜日:英国・米国製造業PMI、ISM製造業指数
火曜日:欧州CPI・失業率、パウエルFRB議長講演、米国JOLTS求人件数
水曜日:豪GDP、日本サービス業PMI、ECBラガルド総裁講演、英国サービス業PMI、米国鉱工業生産、ISM非製造業PMI
木曜日:欧州小売売上高
金曜日:欧州GDP、米国コアPCE価格指数、ミシガン大学消費者信頼感指数
今週の最大の注目は、週明けのパウエルFRB議長の発言です。今月のFOMC会合を前に市場はポジション調整を進めており、米雇用統計の発表が遅れている中、米PMIデータが最も重要な材料となります。米国株の回復が続くかどうかにも注目が集まります。
