Nick Goold
手堅いニック式取引戦略
月曜特別版
ニック・グールドがお届け
今週の注目は米国の雇用統計でした。非農業部門雇用者数は約5万人増と予想をやや下回り、10月・11月分も下方修正されました。ただし、市場は雇用者数の弱さよりも、予想を下回った失業率に注目しました。これにより米ドルは支えられ、米国株式市場は過去最高値を更新しました。その結果、次回の米国利下げ時期は4月になるとの見方が強まりました。
欧州では、EUの失業率も予想を下回り、労働市場の底堅さが示されました。一方で、ベネズエラやグリーンランドを巡る動きを背景に地政学リスクが高まり、安全資産需要が強まりました。政治的不透明感の拡大を受け、金は週を通して堅調に推移しました。

日本では、政治動向にも注目が集まりました。最近支持率を伸ばしている高市早苗氏が、2月中旬にも解散総選挙を検討しているとの見方が浮上する中、市場では10年国債利回りの上昇への警戒感が引き続き意識されました。
今週のマーケット
米国株式
ダウ平均は前年の流れを引き継ぎ、年初から堅調なスタートとなりました。米雇用統計は株式市場にとってポジティブに受け止められ、短期的なトレンドは上向きを示しています。10日移動平均線を上回って推移する限り、押し目買いが有効な戦略と見られます。ただし、トランプ大統領による予期せぬ政策行動は、上昇トレンドを崩すリスク要因として引き続き警戒が必要です。上値抵抗は49,500および50,000、下値支持は48,750、48,000、47,500、47,000付近に位置しています。
日本株式
日経225指数は、米雇用統計を受けた米国株高と円安進行を背景に急伸し、過去最高値を更新しました。週初には利益確定売りが出る可能性もありますが、トレンドは依然として強く、円安基調が続く中では押し目買いが有効と見られます。上値抵抗は54,000円、55,000円、56,000円、下値支持は52,500円、51,500円、51,000円です。
ドル円(USD/JPY)
米雇用統計を受け、米国経済の底堅さが意識される中、ドル円は重要な158円水準に戻りました。日本の長期債務への懸念が続く中、円安トレンドは依然として継続しています。今週は上値を試す動きの中で、日銀が現水準で介入するのか、それとも160円まで待つのかを見極める展開となり、ボラティリティが高まる可能性があります。短期トレーダーにとっては、10日移動平均線付近への押し目買いや、158円明確上抜けが注目ポイントとなります。上値抵抗は158、159、160、下値支持は156、155、154.5付近です。
金(ゴールド)
金は地政学リスクの高まりを背景に、週を通して堅調に推移しました。ベネズエラにおけるトランプ氏の動きや、グリーンランドを巡る議論に関連する不透明感が、安全資産としての需要を支えました。価格は過去最高値圏で推移しており、上昇トレンドは引き続き維持されています。現在の環境では、押し目買いが有効な戦略と見られます。上値抵抗は4,550ドル、4,600ドル、4,700ドル、下値支持は4,450ドル、4,400ドル、4,350ドルです。
原油
WTI原油は55ドル付近のサポートを試した後、反発し、週末には60ドルのレジスタンス付近で引けました。イランでの抗議活動や不安定な情勢が、主要産油国からの供給減少リスクとして意識されたことが背景です。テクニカル指標は引き続き横ばいを示しており、55~60ドルのレンジ内ではレンジ取引が有効と見られます。ただし、中東情勢がさらに緊迫すれば、60ドルを上抜ける可能性もあります。上値抵抗は60、65、66.50、70、75ドル、下値支持は55および50ドルです。
ビットコイン
ビットコインは2026年に向けたポジション構築を背景に週初は堅調に始まりましたが、95,000ドル付近のレジスタンスで売りが出て、価格はレンジ中央付近へ戻りました。株式市場が大きく上昇する中で、ビットコインは相対的に出遅れ、やや物足りない週となりました。現在の環境では、引き続きレンジ取引が有効と見られます。上値抵抗は95,000ドルおよび100,000ドル、下値支持は85,000ドル、80,000ドル、75,000ドルです。
今週の注目材料
月曜日:なし
火曜日:米国CPI、新築住宅販売件数
水曜日:豪州建設許可件数、米国PPI、小売売上高、既存住宅販売件数
木曜日:日本PPI、英国GDP、鉱工業生産、貿易収支、EU貿易収支、米国フィラデルフィア連銀製造業景況指数、S&Pグローバル製造業PMI
金曜日:ドイツCPI(EU)、米国鉱工業生産
円と金が重要な水準にある中、今週は忙しい展開が予想されます。米国のインフレ指標や小売売上高が相場変動を引き起こす可能性があるほか、地政学的緊張の高まりもトレーダーの動きを活発化させています。円安がさらに進んだ場合には、日本銀行の対応にも市場の注目が集まりそうです。