Nick Goold
手堅いニック式取引戦略
月曜特別版
ニック・グールドがお届け
先週、最も大きく動いたのはドル円でした。インフレ懸念が続く中、FRB会合で米国金利が予想以上に長く高水準で維持される可能性が示されたことを受け、ドル円は160円を上回りました。
160円を突破した後、ドル円は急落しました。日本当局者が為替介入の可能性が近いことを示唆したためです。また、市場では、円買い介入の可能性を前に、当局が銀行に連絡して市場状況を確認していたとの噂も出ました。ドル円が一時160.7円付近まで上昇した後、介入規模は約5.48兆円、約350億ドルだったとの見方もあります。週前半には、日銀が原油高による経済への影響を見極める姿勢を示し、政策金利を0.75%に据え置きました。
WTI原油価格は、イラン停戦を巡る交渉が続く中でも供給の引き締まりが意識され、再び上昇しました。世界株式市場も、米国企業の好決算が買いを後押しし、力強い展開が続きました。
今週のマーケット
米国株
先週の米国株は、原油価格が上昇する中でも上値を試す展開が続きました。特にテクノロジー株が好調で、市場は米国企業の好決算に注目しました。ダウのテクニカル指標は現時点で横ばいを示していますが、イランと米国の交渉に関して前向きなニュースが出れば、新高値を試す余地もあります。今週は、サポート付近での買い機会を探すのが良いアプローチとなりそうです。レジスタンスは50,000、50,500、51,000です。サポートは48,500、48,000、47,000、46,000、45,000です。
日本株
日本株は先週前半に過去最高値を更新しましたが、WTI原油価格の高止まりが日本経済に悪影響を与える可能性があるとして、投資家の警戒感も高まりました。円高は意外にも日経平均に大きな影響を与えず、相場は高値圏を維持しました。ただし、現在は60,000付近がレジスタンスとなっており、価格が10日移動平均線に近いことから、今週は短期的なレンジ取引が最も適したアプローチとなりそうです。レジスタンスは60,000、60,500、61,000、61,500、62,000です。一方、サポートは58,500、57,000、56,000、55,000、54,000、52,000です。
ドル円
先週のドル円は、WTI原油価格の上昇を背景に大半の期間で上昇し、市場は日本の介入姿勢を試す展開となりました。160.50円を上回り年初来高値を更新した後、日銀による介入の噂を受け、ドル円はわずか数時間で約500ポイント下落しました。ただし、一部のアナリストは、今回の下落は2024年の過去の介入時と比べると小さかったと指摘しています。今週は日本の祝日により市場参加者が少なくなりやすく、ボラティリティが高まる可能性があります。日銀はこの環境を利用して、再びドル円を押し下げる可能性もあります。レジスタンスは158.00、159.00、160.00、160.50、162.00、165.00です。サポートは156.00、155.50、155.00です。
金
金は先週、上値の重い展開となりました。原油価格の上昇を背景にインフレ懸念が強まり、米国の長期金利が上昇したためです。FRBも高インフレへの警戒感を示しており、利下げが遅れる可能性があります。10日移動平均線は弱気方向に転じており、今週は売り機会を探すのが良いアプローチとなりそうです。レジスタンスは4,665ドル、4,750ドル、4,900ドル、5,000ドル、5,100ドルです。一方、サポートは4,550ドル、4,500ドル、4,400ドルです。
原油
ホルムズ海峡の閉鎖状態が続き、戦争終結に向けた交渉にも明確な進展が見られない中、WTI原油は再び100ドルを上回りました。トレーダーは再び年初来高値を意識しています。テクニカル面では強い上昇トレンドが続いているため、今週は10日移動平均線付近で買い機会を探すのが良いアプローチとなりそうです。レジスタンスは110ドル、120ドルです。一方、サポートは100ドル、90ドル、80ドル、75ドル、70ドル、67.50ドルです。
ビットコイン
ビットコインは先週、静かな展開となり、トレーダーが慎重に買いを続ける中で横ばい推移となりました。75,000ドル付近の過去のレジスタンスは引き続きサポートとして機能しており、短期的な見通しを支えています。ビットコインが75,000ドルを上回っている限り、下落時に買いを狙う戦略が引き続き有効となりそうです。レジスタンスは80,000ドル、85,000ドル、90,000ドルです。一方、サポートは75,000ドル、65,000ドル、60,000ドル、55,000ドルです。
今週の注目材料
月曜日:豪州 住宅建設許可件数、米国 製造業受注
火曜日:豪州 RBA政策金利発表、米国 貿易収支・S&Pグローバルサービス業PMI・新築住宅販売件数
水曜日:EU HCOBユーロ圏サービス業PMI、英国 S&Pグローバルサービス業PMI、米国 ADP非農業部門雇用者数
木曜日:日本 金融政策決定会合議事要旨、豪州 貿易収支、英国 S&Pグローバル建設業PMI、米国 建設支出
金曜日:日本 S&Pグローバルサービス業PMI、米国 非農業部門雇用者数・ミシガン大学消費者信頼感指数
今週は、ドル円が引き続き注目されます。トレーダーは、日本政府が円安の流れを止められるのか、それとも最近の反落は米国と日本の金利差が大きい中での短期的な動きに過ぎないのかを見極めようとしています。WTI原油価格は引き続き上昇していますが、現時点では市場全体への影響はやや薄れているようです。ただし、WTIが新高値を更新すれば状況は変わる可能性があります。金曜日の米国雇用統計が、今週最も重要な経済指標となりそうです。
